――りつ………律子――――
「律子!!」
体が床に張り付いたように動かない。
しかし律子はうっすら瞼を開けた。
「くら………ま……く…ん」
「!!律子!どうしてこんな…美月は、澄越は!?なにがどうなってるんだ…!」
「たい……く…か…ん」
「!?」
「せん…せ…たす…け………て」
律子はゆっくり瞼を閉じた。
倉真は自分の上着をかけてやり、
律子の体を覆った。
助けと救急車を呼ばなくては、
律子が危険な状態だ。
そして、
(美月…!)
体育教官室では、氷牟田が律子を追い詰めていた。