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two YOU 23

輪廻  2010-11-11投稿
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翌朝は、三人とも寝不足だった。

蓮一は、真希を抱き、
その上、真菜と寝てしまった事を悔いており、
双子は、お互いに気まずいのか口をきかなかった。

登校中も、三人とも無言で、
今日の空のような重たい空気が流れていた。

学校で真菜は、早くもできた友達数人と、昼休みに学生食堂で他愛の無い話をしていた。

「…だよねぇ〜!笑っちゃうよ!そうだ、真菜は!?」

「え??」

「もう、ちゃんと聞いててよ〜。
気になる男子!いないの?」

「!!」

「!あ、赤くなった〜!」

「いるの!?誰?誰?」

「い、いないっ!いないよぉ〜!」

質問を聞いた真菜の心臓は、
苦しいほど早く鼓動していた。


一方、真希はクラスの委員長を任され、
男子生徒の副委員長とともに委員長会議に出席していた。


「………というわけで、以上で今日の会議を終了します。お疲れ様でした」

「…仲埼さん、仲埼さん?」

真希は肩を軽く叩かれ、気を取り戻した。

「!!っ!ごめんなさい…私!
ぼーっとしてたみたいで……」

「だいじょぶ?顔色、好くないみたいだけど…」

真希のクラスの副委員長、瀬下優(セシタ ユウ)だった。

彼は一年生でありながら、その実力を見込まれ、既にサッカー部のレギュラーメンバー入りを果たし、
成績も真希に次いで学年二位の優秀な生徒だった。

顔立ちもよく、女子生徒の間で入学早々、噂になっていた。

「だ、だいじょうぶ…
本当にごめんなさい…」


自分を選んだはずの兄が、
真菜と一緒に寝ていた今朝の光景が、少し夢に出てきたのだった。

真希は喉が熱くなるのを感じた。

(蓮兄ぃ……真菜……っ!!)

「仲埼さん?」

優が真希の顔を覗き込んでいた。

「きゃあ!!あ………」

まだ会議室を出ていなかった生徒の何人かが、一斉に真希に顔を向けた。

戸惑う真希を慌てて、優がフォローした。

「あ、はははっ。なんでもありませんから!」

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