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母・女・メス 1

ザクロ  2010-12-09投稿
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男の子も、高校生ともなればもう立派な大人。

ヒロキの部屋はムンムンと男の匂いがしていた。

「おじゃましてます」

愛想もよく、可愛い二人を涼子は気に入った。

「はい、お菓子でも食べて」

「あ、すんません」

みんな背も高く、圧倒されるような感じだ。

一人が、ニヤリと茶目っ気で言った。

「お母さん美人だなあ、ヒロキ」

「んまあ」

涼子はこのオマセなお世辞にまんざらでもない。

「ヒロキは学校ではどうなの?」

ヒロキは照れ臭いので涼子を遮る。
「いいからいいから、お菓子置いたら出てってくれよ」

今度は友達が遮る。

「コイツはいけませんよ、お母さん」

「はあ?」

「そうそう。チョイと顔が良いからって、女を食う食う」

「わ、バカ、でたらめ言うんじゃねえ!」

もちろん冗談紛れに言っている。

涼子も笑って受けた。

「いや、ヒロキ、母さんに感謝しろよ?こんな美人だから、お前も辛うじて美形になれたんだぜ?」


涼子はこの二人と、ニコニコしながらいくつか会話を交わし、機嫌良く部屋を出た。


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