胸元に白い膨らみの谷間を見た。
「はい・ええ。じゃ今夜は帰れないのね?・・」
ふくらはぎから足首への曲線・・・
「はい。じゃ、ちゃんとご飯食べてね。気をつけて」
電話を置いた涼子は鏡台に向かう。
「お父さん、泊まりだって。」
「ふうん・・・」
月に二回ぐらいこういうことがある。
「浮気とか・・心配しないのか?」
涼子は笑った。
「事務所からだったわよ?まだみんなバタバタしてた。・・・浮気だったらどうしよう!あはは」
まったく疑ってない。
「いいのか?そんなにのんびり構えて」
「お父さんに限ってそんなことはありませんよだ」
「もし、したら?」
化粧水を着ける手を止めて、涼子は目をキョロキョロさせて考えた。
「母さんも浮気して仕返しするかな?」
まったく暢気な冗談だ。
「よしてくれよ?俺の立場もあるんだから」
「バカね、あはは」
涼子がその気になれば、すぐにでも男は引っ掛かるだろう。
「それはそうと、アンタ女の子泣かしたりしてないでしょうね?」