カイトは余韻のピストンを終えて涼子から抜いた。
カクンッ・・カクンッ
ひきガエルのような涼子は、勝手に痙攣する腰を抑えることもできず、ただ這いつくばっていた。
カイトは涼子の背中にキスをした。
ブラジャーの紐の跡が少し赤くなっていた。
何分経っただろう。
涼子は虚ろな意識の中で、重い頭を起こした。
狂乱の跡・・・
その証拠を消し去りたい。
乱れた髪をかきあげ、深いため息をつくと、衣服を集めた。
動悸はやっと収まったが胸がいっぱいのままだった。
軽く手を当てて、深呼吸した。
カイトはそんな涼子を見つめていた。
「カイト君は悪い子ね・・・」
「ごめんなさい・・」
神妙に謝る姿につい微笑んでしまった。
その笑顔に引き寄せられたカイトは再び涼子の胸に甘える。
涼子は、戸惑いながらも腕を回した。
(最初の質問に・・まだ答えてもらってないね)
(質問?)
(おばさん、旦那さんと、ヒロキと・・どっちがいいの?)
涼子はカイトの顔を見た。
この子はどうしてこんなことにこだわるのだろう。