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ラック・ガール #03

輪廻 2011-01-28投稿
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少女は朝まで、束の間の休息をとった。


シャワーを浴びて、三日前に着ていた学生服に袖を通し、髪型を整えた少女は、
完全に『普段』の女子高生に戻っていた。

「あらリルナちゃん、そうしてるとやっぱり普通の女子高生ネェ〜」

「マ、マスター。いっつもからかわないで下さいっ!現役の高校二年生ですよ!
また来週、頑張りましょう!
お疲れ様でしたっ!」

少女は髪をポニーテールにまとめ、
颯爽と店を出て行った。


「あっリルリルじゃん!」

「リルナお久〜〜」

「アミちゃん、ミナちゃん!」

少女は登校中の友人に出くわした。
少し困惑した表情を浮かべた。
まだ脚が震える。

「あれ?……大丈夫?」

「ん〜〜?リル具合悪い?」

「そんなこと無いよ…!元気元気!」

「んん〜〜。怪しいな〜」

「もしかして…寝不足気味?」

少女の心臓が速くなったが、
「気のせいだよ」
と、笑顔を見せると、友人たちは納得したようだった。


(いつもいつも、あなたのコトばかり考えてるよ。

いつもいつも、あなたのコトばかり見てるよ。

いつもいつも、あなたのコトが…)

「はぁ……疲れちゃった」

少女は独り呟いた。
友人の推察通り寝不足だったし、
朝から何も口にしていなかった。

「なんだ?溜め息か?」

隣りの席の男子生徒が登校してきていた。

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