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トライアングル 12

にゃんこ 2011-02-18投稿
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深夜2時。

ようやく話疲れて、静瑠が寝息をたてはじめた。

静瑠が書いてる途中のミステリーを読んだり、映画の話したり。

とりあえず連理の話はしなかった。

明らかに静瑠は嬉しそうに話していた。
俺との距離が戻ったと思ってのことだと思うと俺も嬉しい。
一方で、俺が連理を好きだと知ったのに何にも響いてないことは悲しい。

いじましくも俺は望んでいたんだ。

「なんで俺じゃないの?」
と静瑠が言うことを。
言うわけないのに、願っていた。

連理が好きだと嘘をついたのは「男」が好きだと言う俺に対する態度を見たかったからだ。

安心しきって寝息を立てている静瑠を、月明かりの下見つめていた。

死んでるみたいに安らかな顔。

起きてる時よりずっと綺麗な顔。

俺は静かに屈んで、
その唇に触れた。

埃より軽い口づけ。

触れた瞬間、身体中が沸騰したみたいに熱くなり…悲鳴みたいに、もっとと叫ぶ心を押さえ付けた。

危ないな。
好きすぎて、壊したくなるとかってのは本当みたいだ

俺は布団をかぶって、目を閉じた…。

寝られそうもない夜。

長い長い明かない夜。


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