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トライアングル 27

にゃんこ 2011-02-22投稿
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泣いて泣いて、号泣ってこういうことかってくらい泣いて、ようやく枯れた。
もう空っぽな気がする。

「嫌われた方が楽なんだ。俺、どうしたらいい?
嫌いになる方法教えてくれよ!?
なんであいつ、男なんだ、なんで俺はあいつがこんなに好きなんだ」

「なんでだろうねえ…」

ゆったり、連理が呟いた。
「お前って本気で恋したことないの?」

噛みつくみたいに出た言葉に連理は微笑んだ。

「あるよ」

その笑顔に、俺は驚いた。
あんまり寂しそうで。
あんまり悲しそうで。

「…誰?」

連理の唇が薄く開いて、苦しそうに吐き出した。

「例の家庭教師」

ああ、そうか。

連理は本気で好きだったんだ。

痛い。
わかるから痛い。


「あっちは単なる暇潰し…つうか自分好みに教育したんだろうけどな」

自嘲気味な声が震えた。

「いまでも好きか?」

「嫌いだよ」

泣き顔みたいな笑顔。

「…けど」

交差させた長い指に力がこもった。

「もっかいだけ…好きって言われたい」


連理を初めて見た気がした
「連理…」

俺は、全身が痛かった。 息が止まるくらい強く、抱き合うべきだと思った。

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