さっき連理を好きになりたいと嘯いた癖に
静留が訪ねてきたことで明らかにテンパッてる俺。
居ても立ってもいらんないから、情けなくも…
俺は
跡をつけたんだ。
言い訳はしない。
卑怯だし、女々しいし
何しに来たんだろう?
俺は走って追っかけた。
どうせ行くとこは限られてる…近くの公園だ。
小さい公園だから人目にもつかないし。
と
並んだ後ろ姿が見えた。
少し離れてるだけだが、妙に隔たりを感じる。
寒さに背中丸めて歩くのが連理。
こんな時でもシャキッと姿勢の正しい静留。
愛しいと感じたくないのに胸が痛い…痛いんだ。
あー!!!!
もうイラつく!!
本気で思う。
恋愛という感情なんかなきゃあいいんだあ!!
案の定2人は公園に入っていった。
連理は真っ直ぐベンチに座る。真横に静留。
これは好都合だ。
道を背にするからまず気づかれないうえに植え込みがあるから、万一こちらを見てもわかるまい。
俺は二人の背後に近づき息を殺した。
そんな自分を軽蔑しつつ。
「話って、なあに?」
連理の軽い口調。
思うよりハッキリ聞こえてギクッとなる。