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トライアングル 38

にゃんこ 2011-03-06投稿
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静留は泣いていた。

肩を震わせて、恥ずかしげもなく袖で涙拭いて。

「だから、お願いだから、
琉聖を傷つけないで。

俺が…あの時、教室で琉聖を傷つけた。
どうしていいかわかんなくて、傷つけた。
な…なんでなんだろう…?2人が…してるのみたら、置いてかれる気がした。

俺だけ取り残されて、琉聖はいなくなる気がした。

一番、琉聖が必要とした時に俺はなんも知らなくて

アイツがお前を好きになって苦しい時に…俺は、自分が避けられてるなんて…下らない…悩みを…


謝りたいのに怖くてできない

突っぱねられたらと思って怖くて…

でもこれしか言えないんだ
お願いだから、琉聖を傷つけないで」

俺は

走り出して静留を抱き締められない自分に

動き出せない自分に

静留の心からの思いに

涙が止まらなくて、ただ俯いていた。

連理が動いて、静留がまるで傷ついて飛べない鳥であるかのように

限りなくそっと抱き締めた
「大丈夫、傷つけない」

静留は嗚咽し、何度も約束だよ、と言いながらしがみついていた。

連理は俺のいる方へ顔を向けた。

「大切にするから」

と、ハッキリ、俺に呟いた

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