優斗は壁にレイアウトされているグッズの前に立ち、手伽とロープを持って来た。
手伽をひとみの両手にはめている間、ひとみはジッと、自分の手をみていた。
手伽にロープが通され、優斗はロープの一端を天井のむき出しの梁に投げ通した。
ロープをリズム良く引く低い音。
だんだんと張られたロープはひとみの手を持ち上げ、正座したまま腕が天井へ伸びた姿勢になった。
ひとみは頭を後ろへ倒し、目を閉じた。
優斗はソファへ座り直し、ひとみを眺めた…
腕が持ち上げられたせいか、胸が持ち上がり形良く、美しい眺めだった。
『ひとみ、綺麗だよ』
『そう…?、もう33よ…』
『いや、昔と変わらない。綺麗だ。』
『ありがとう』
『目隠しがあったな、してあげよう』
『したことないわ』
『そうだね。ひとみはジッと見つめるタイプだからね。』
『はい。自分がどうされるか見ていたいから…』
優斗はひとみの髪に優しく整えながら、アイマスクをつけた。