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クレイジーキャット 14

にゃんこ 2011-03-12投稿
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「やあ、吉川琉聖君」

俺はピタリ、と足をとめ振り返った。

庄野碧。

この学校にきてから早、一週間。

まるで前からずっといたかのように馴染み、それでいていつまでも新鮮な存在。
相変わらず上品なスーツを着て、優雅に微笑している

俺は眉間を寄せないよう意識して見返した。

「なんすか」

庄野はゆっくり近づき、俺の肩に手をかけた。

「安東君と付き合ってるのかな?」

さらっと発っせられた言葉
「付き合ってますよ、友達ですから」

俺は真っ向からぶつかった
不快だ。
コイツの何もかもが。

「ふん、なかなかうまいなあ…でもね、一言忠告…あの猫は君の手には負えないよ…何しろ淫乱だから」

心底、ぞっとした。

校内で、平気でそんなことを口にするとは。

「あいつは…猫なんかじゃない」

クククッ、と喉奥で笑い、耳元にそっと囁いた。

「僕がアイツをそうしたんだよ?知ってるかい?
僕じゃなきゃ満足できない身体にしたんだ。
男でも女でも、あれは満足できないよ。
ましてや、君みたいな…なんてことない少年にはね」
庄野の声は甘くて溶けるみたいな響き…その癖、感情はなかった。

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