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クレイジーキャット 20

にゃんこ 2011-03-16投稿
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教室に入り、着席し…授業をする為に教科書を入れようとして、ふっと手を止めた。

机の中に何かある。

一辺の紙切れ…

取り出してみると


俺を信じて
何があっても


とだけ、書かれていた。

ハッと顔をあげ、連理を見る…と、連理は追い詰められた兎みたいな顔をして、何かを握りつぶす動作をした。

この紙をってことか?

なぜ?


俺はそれを小さく小さく折り畳み、鞄のポケットにしまった。

まるで…生き返ったようにふわり、と体か温かくなった。

連理の考えてることはわからなくても、明らかな連理からの言葉に

心臓が動き出した気がした

この日を境に、連理は俺に絡まなくなった。
話すことは必要最低限で、目を見つめ返すことも、微笑むこともない。
それぞれが、それぞれの友達とだけ遊んでいる。

俺は、不安になると…あの紙片を握りしめる。

メールも電話も会話もないのに、連理を信じる俺がいる。

連理が俺を避けるのは何か理由があるに違いない。
俺は自分自身に言い聞かせていた。

そんな風に五日も過ぎた頃…俺は庄野に呼び出された
誰もいない音楽室に。

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