庄野は屈んで、ためらいなく静留の唇に唇を重ねた。
俺は思わずカメラを取り落としそうになったが、なんとか持ちこたえた。
やめろったら!!
唇を重ねて、離れた。
一瞬だけ、静留がこちらを見る…
それだけで意思は通じた。
まだ、来るな!
頭に響くような警告の眼差し。
けど!
「せ、先生、だめです、俺…怖い」
庄野は明らかにその言葉に反応している。
追い詰めるのが大好きな獣だから。
「いや、君はされたいんだろう。こんな風に」
庄野は唐突に静留を椅子から立たせ、激しく唇を奪った。
静留は僅かに抵抗し、庄野の上等なスーツにしがみつく。抵抗しているにも関わらず、巧みに誘っているような瞳で呟く。
「先生、やめて…」
俺だってあんな風に言われりゃ…。
わかってんのか、静留は!
泣きそうな、けど頬は上気している。
静留は唇を奪われ、両手は塞がれてしまった。
45分。
早く…
「や、先生、離して」
首筋に這う舌、嫌がる言葉とは裏腹な、静留の甘えた瞳…背中を抱かれ、引き寄せられ。
「せんせえ…」
舌を絡めながら、浮かされたように庄野の上着を握る静留。