この時の、
この時のサヤは、俺の言葉を聞いてはくれなかった。
聞く余裕がなかった、って言った方が、
彼女には怒られないと思う。
「サヤ、キミは…」
(本当にこんな事を望んでるの?)
それからのサヤは、激しく俺のをしごいた。
時折、唇と舌先が亀頭に触れる。
ゆっくり、たまに速く、くわえては頭を上下して。
「サヤ……!!」
「……ん………くぷっ…イキそう?」
「ぅん…!!」
サヤは喉奥にしっかりとくわえこんだ。
「ぅあ…!!」
「…!!!ッ……ん゛…!!」
サヤは涙目で笑顔を作って、喉を鳴らしてそれを飲み込んだ。
「………………。
美味しい」
笑顔で言ったつもりなのだろう。
彼女の口元だけが、少しひきつっていた。
俺は多分、彼女の状況をただ、悪くしてしまっただけなんじゃないだろうか。