"―そう思わなければ
守れなかった"
「…何それ」
ふつふつと感情が込み上げる
「聞こえなかったのか?」
荒ぶる感情をどれだけ飲み込んでも混み上がってくる
まるで嘔吐を我慢してるみたいだ
「ヤりたくなったのかって聴いたんだよ」
「なってねぇよ。まじ何なの?何しに来たんだよアンタ」
一言吐くだけで言葉は止まらなかった
黒川さんは相変わらず冷静にこちらをニラんで来るだけで
余計に怒りが増す
「だいたいさぁ、あんなんあった後によく平気で来れるよな?フツーに部屋まで入ってきて、あげく"ヤりたくなった"?」
止まれ止まれとまれトマレ
「意味わかんねぇ。そっちこそ頭おかしいんじゃない?まさかヤりに来たの?俺の事好きんなったとか言い出すんじゃないだろーな」
「好きだよ」
何だよ、それ