翌日の昼過ぎ、綾は会社に来ていた。
昨日いた仮眠室から社内を見回したが、変わりは見られなかった。
応接室であれこれ考えているとき、事務所に誰かが入ってくる気配がした
佐々木だった。
「あら、佐々木さん。休みなのにどうしたの?」
「社長でしたか、ドアが開いていたので驚きました。」
佐々木は明後日の商談の確認の為に出勤してきたらしい。
「スーツ姿も良いですけど、普段着の社長もいいですな、一層若く見えます。」
「あら、お世辞でもうれしいわ。」
誉められ言葉に照れながら答えていた。
花柄のフレアーと襟口が大きく開いたプリントTシャツを着ていて、胸元から見える盛り上がった谷間といい、色白の肌は佐々木の性欲を掻き立てた。
「ミタラシ団子買ってきたんです。一緒に食べましょう、社長。紅茶いれますね。」
「ありがとう、佐々木さん。遠慮なく戴くわ」
給湯室へ行き、飲み物の用意とジャケットの内ポケットから小瓶を取り出した。
“まだ昨日の効き目は残っているはず…今日も乱れてもらうよ”
淫魔のしずくが落とされていった。