図書室の返却口に彼女はいる。
初めて二宮 美砂を見たのは柄にもなく、本を借りた3ヶ月前。彼女は図書委員で、返却口の当番をしている。ほぼ毎日。 俺の周りにはいない、おとなしいタイプ(隠キャラと呼ばれる位置にいるんだろうな)で、髪は巻いたりしてなく、サラサラストレートのショートヘア。顔立ちは整ってる。っていっても俺の周りの奴らはそれに気づいてないけど。たまに眼鏡をかけている。目が少し悪いらしい。そういう俺は、やんちゃな奴らとつるむ、あんまりやんちゃじゃない奴…。行動は控え目だと自分で思ってる。髪の毛は彼女よりはいじってるな。ゴツめのアクセもつけてるし、腰パンだし。眼鏡…てかカラコン入れることもある。 きっと彼女は俺のこと恋愛対象としては見てないだろうな。てか恋愛に興味すら無さそう。いつも本ばかり読んでる。 俺は…そこまで観察してしまう程、彼女を意識してる。かなり 意識してる。 すき…だな、きっと。友達にはそのこと言ってないけど。
だから俺はその3ヶ月前からずっと本音を借りてる。…彼女が読んでた本とかも借りることがある。で、ちゃんと読む。(もしかしたら感想のやりとりができる事があるかもだし…!) で、読んだら即返却。 返却口には彼女が居るから。