彼女は腰を上下に動かすスピードを上げていく。クチャ…ズプンッ…
「ハァ…須藤くん…アッ…気持ちい…?」
彼女の髪の先から垂れた汗が冷たく俺の首筋に落ちる。快感が俺のからだを走る。 やべ、これ…ほんとにイキそう…
「二宮」
「どうかした…?」
彼女は俺の呼びかけに、腰の動きを止めた。
「あのさ、体位変えねぇ?」
そう俺が言うと彼女は難しい顔をして
「何、よくないの?」
と言った。 いや、そういうわけじゃなくて…
「二宮にイかされるんじゃなくて、俺がイかせたいから」
好きな女、二宮との初めてのえっち。 こんなかたちで迎えることになったけど… 何にしても俺がイかせたかった。
「 わかった」
彼女は静かにそう言うと、すくっと立ち上がり、髪を少し整えて、俺の横に寝転がった。そして
「今のは少しどきっとした」
と言って笑った。
「え?」
俺がかしげると、
「俺がイかせたいから ってとこにどきっとしたの」
と言い、またくすっと笑った。 彼女の笑顔はとても可愛かった。人の笑顔を見てこれほどに幸せになれたのはきっと初めてだろう。