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輪廻 2012-06-21投稿
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「私の娘…いや、本当はどうなろうと構わない娘だが、倫子を、この写真使って脅してくれ。その後は好きにして構わん」

「は?なんでこんな写真で脅せんの?」

鷹松は怪しんだが、ティアの母親の写真ならば、倫子は食いつく。
そして…

「あの娘にとって肉体を差し出すのは、鉛筆や消しゴムを貸すくらい簡単なことなんだよ。しかもどんなにボロボロにしたって構わない…あの子にはそういう躾をしたからね」

「?まぁ、じゃあ遠慮なく…へへ」

(ティア…。兄さんの娘…。忌々しい。精神的にも肉体的にも追い詰めてやりたい…!!)


義父とティアの父親、二人の兄弟に何があったか、ティアと倫子には知る由も無いが、その因縁が今、二人に確かに襲いかかっていた。

「ティアちゃん……パパに…確かめよう。なんで、写真があるのか……」

「うん……。倫子……ここまで…本当にありがとう…」


「……鷹松が喋ったのか…」

いつものリビングに、義父の顔が険しく、なにか違和感があった。

「まぁいい……倫子。お前も今日限りだな。出ていけ」

「その前にティアちゃんのお母さんの事を聞かせて下さい!!」

倫子の真っ直ぐな眼に、義父はたじろいだ。

(あれだけ犯され続けて、精神的にも肉体的にも、倫子だってティアだってボロボロなハズ…。
だが、この眼はなんだ?)

「何故そこまでティアの母親にこだわる?」

倫子は笑顔で答えた。

「ティアちゃんは、欠けがえの無い親友だから」

「倫子…」

「どんな目に遭ったって、ティアちゃんのためなら平気…耐えられます」

義父は溜め息をついて、「分かった」と呟いた。

「ティアの父親は今、ティアの母親を追っている……」

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