「相田くん…えーと、呼び捨てしてもいい?」
…律儀な方だ
ウサギを狩るにも全力タイプなのだろう
「どーぞ」
晴天のした、これほど僕は度肝をぬく光景を見たことがない
返事をした瞬間、目の前の松前殿が消えたのだ
いや、トリックとかそーゆーのじゃなく…むしろ僕は本当に彼が消えた方が驚かなかっただろう
正確には彼は消えたのではなく…なんと土下座していたのだ
…え
…こ、これは…
どんな罰ゲームですか
唖然としていると、
がばっと彼が起き上がり
「頼む!!もうすぐ夏休みだろ?…俺を…お前んちに居候させてくれ!」
…え
エエエエ(´Д`)ー!!
「な、なん…なんで?」
ついついタメ口になる
周りの視線が痛い
思わず僕も座った
「俺んち母子家庭でさ、母親が夏休みの間だけどうしても外せない出張があるんだよ!
俺は一人で平気だって言ったのに絶対だめだって…で、別れた親父のとこ行けってさ…冗談じゃねーよ、最悪だよ真っ暗だよ、俺の夏休みどす黒いよ」
…えらい言われようだな、親父さんよ
「…で?」
「母さんが信用できる友達のとこに居候なら許すって…」