そんな毎日が、およそ一月に渡って繰り返されていたのだがある日、真白が“今日こそは”と覚悟を決めていつもよりも更に彼に近づいた、その時だ。
「・・・・・」
「あ、あ・・・っ!?」
突如として彼の姿が消えたと思ったら背後に回られ、手を掴まれていた、時間でも止めたのか、と思うほどの、まさに刹那の出来事であったが彼の様子から察するに、きっとこれくらいは朝飯前なのであろう。
「あ、あの。留火・・・」
「やっと捕まえた!!」
そういうと留火は次の瞬間、ガバッと抱き着いてきた、昔と同じように、しかしそれとは比べ物にならないほどの温かさと力強さで。
「真白、会いたかったよ。とっても!!」
「・・・・・ッッ!!!」
(留火・・・!!)