「ルナは…ルナ。あなただけが…私を私として見てくれた。あなただけが…」
ルナが嬉しそう言い、でも悲しく微笑む。
「──……ルナの生い立ちを批難できるような立場じゃなかったし…本当にそう思ってる」
「……兄様は…私を妹にしてくれるの?」
「なってくれるなら…」
「兄様が…望むなら…そうする。妹になる。もう…抱いてなんて言わない…」
ルナが辛そうに言うと、静夜から放れる。
「ルナ…?」
「兄様…私の事…好きになってくれてありがとう」
ニコッと笑い言うと、少し一人で休みたいと言い静夜を部屋から追い出した。
ルナは静夜の背を見送ると、悲愴に顔を歪め目を閉じた。
「さよなら…静夜」
コンコンッ
ルナがノックし部屋に入る。
「──……こんにちは…十希」
「ル…ルナ様」
昨晩ルナを襲った十希の部屋をルナが訪問する。
「さ…昨晩は失礼をしました。処罰は受けます」
「──……」
ギュッ
ルナが頭を下げている十希に抱きつく。
「抱いて…下さい」
「えっ」
ルナが十希に抱き、信じられない願いを言う。
「躰だけならあなたに差し上げます。…だから…静夜兄様を許してあげて…」
「ッあなたは…そこまで静夜を…」
「抱いて…十希」
ドサッ
十希は、ルナを床に押し倒すと、口付けを交し舌を絡ませる。
「ンッ───」
「ル…ナ様…愛してます」
服の上からルナの胸を触り、スカートの裾をまくり上げ中に手を入れる。
「アッ、ンッ…」
秘部にまで手を伸ばした十希は指を入れる。
ズブッ
「アッンッ」
ルナは掻き回される秘部を震わせ、十希にしがみつく。
途切れない口付けに必死にこたえ続け、小さい躰で十希の激しい愛撫を受け入れる。
「ンッアッ…ッン」
「……」
スッ
十希が突然手を止めると、ルナから放れた。
「?十希…」
「静夜は……哀れな奴です。俺は…静夜を思うとあなたを抱けない」
「どういう事?」
「──……静夜の妹を俺は止める事ができなかった。静夜の妹は静夜の為に……結婚を決めた。静夜の幸せを願って……俺は静夜の幸せが何か分かっていたのに…静夜の妹を引き止めなかった。静夜が幸せになっていないから…ルナ様あなたを抱けない…」
「……」