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永遠にキミだけ。11

友里  2006-08-01投稿
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『…光お嬢様!?』
祥太の声で、光は我に返った。

「……祥太…」
『どうしたんですか!?調子悪いんですかっ!?急いで部屋に…』

ギュ…
祥太の手を握る。



『……光お嬢様…』
「祥太なんで?なんで私なんか…好きになっちゃったの?無駄よ!そんな…そんなもの!」


恋なんて…愛なんて…邪魔。そう確かに思っていたはずなのに。


『私は…光が好きです。何を言われようと変わりません』
「やめて…やめてよ!もう…やめてよぉ…」

ボロボロと涙をこぼす光を、祥太は優しく抱き締めた。


「離して……」
『光…好きです』
「祥太やめて…もうお願いだから私を見ないで!」
『上野優貴ですか?』

ドキッ!
なぜ…祥太が優貴の事を知ってるの…!?


「な…んで…」
手が小刻みに震える。

『昨日からです。光の様子がおかしいのは…。上野優貴のせいですね?』
そう言うと祥太は、繋いだ手を離すと立ち上がった。


「ど…どこへ行くの?」
『アイツをぶん殴って来ますから待ってて下さい』

「!」

歩こうとする祥太の腕を掴み、光は首を横にふった。



「嫌…嫌…」
『なんで!俺よりアイツなんですか!こんなに好きなのに…』

痛いくらいわかるよ。
祥太。
ゴメン…ゴメンね。



「あたしは…優貴が好き…好きなの…」
もう一度、手を握る。

『…はぁ…』
祥太は手を光の離すと、顔を歪めた。

『聞かなきゃ良かった…そうしたらあなたを諦める理由なんて無くなるのに』


ゆっくりと、ゆっくりと去って行く祥太。


もう…祥太の笑顔は見れないのかな。
私のせいで…?


「…優貴…」
光はそうつぶやくと走り出した。

突然会いたくなったのは何故だろう。
こんなにも…優貴…



「はぁっはぁ…っ。優…貴…優貴…」


ドアノブをゆっくりとさげる。
ガチャ…

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