「…俺にホレてんの?」
「まさか」
即答する深雪。しかし、薫の目を見ていない。その様子を見て、ニヤッとする薫。
「こんなガキンチョにホレられてもなぁ〜困る〜」
「ホレてないってば!良いからこの問題教えてよ!」
机をバンバン叩く深雪。それを見て、口を押さえて笑う薫。
「クク…あぁ、問題な…ブフッ」
「なに笑ってんのさぁーっ!!!」
「いやいや、可愛いなと思ってさ(笑)」
「…っえ?」
「…」
真っ赤になる深雪。真顔で見つめる薫。
「みゆ」
少しの静寂の後、囁くように名前を呼ぶ薫。ゴクっとつばを呑む深雪。
「お前の顔って、小学生みたいだな」
「………………は?」
今の流れからして、想像してなかった言葉を言われ、言葉を失う深雪。また笑い出す薫。
「あははっ!!おもしれーっ!!!本気になってやんの!ガキからかうのは楽しいなぁ♪」
悔しがる深雪。してやったりの表情の薫。でも、悔しがった後少し考える深雪。
「みゆ?どした?怒っちゃった?」
「なんでからかったの?」
「え?…楽しいから」
「それだけ?」
真っ直ぐな瞳で見つめる深雪。それを見てあたふたし始める薫。そして次の瞬間…。
ちゅっ…
「ん!」