今日はマコトの誕生日…お祝いで、お父さんが泊まりに来た。
夜になって、いつものやりとり。
「ほどほどにね」
「大丈夫さ。君は?」「遠慮しとく…」
マコトをねかしつけて来る…
この時…私はもう考えている…
今日は一日、お父さんと二人きりにはならなかった。ホッとする一方で…そわそわしてる…
11時…
ウトウトした間にお開きになってる。
キッチンはだいたい片付けてくれたみたい。寝床に戻った…
すー…すー…すー
くー…くー、くー…
マコトと、タカオさんの寝息…
私は天井を見つめたまま、眠れない。
何か落ち着かない…寝息に混じって、自分の鼓動が高まるのがわかった。
このふすまを開けたら、お父さんが寝てるはず…
もう眠ってるのかな…
咳払い… 私の鼓動が早くなった…
そっと布団をはぐって隣りの二人を見る…
…本当によく寝てる…
ふすまを…開けた…
寝てる…?
私は膝でにじり寄った…
はだけた布団を掛けてあげよう…
(お父さん…風邪引くわよ)
(ああ…ありがとう)
お父さんは寝返りを打って、少し目を開けた
今かけたばかりの布団の端を握り締めたまま…私はドキドキしてる…