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母さん4

ザクロ  2006-11-27投稿
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気持ちを落ち着かせるために、何度も神経質にコーヒーを口に運ぶ…。
「母さんとマコトのコト……想像すると…」
母さんは目をつぶった。
声を潜めて忌まわしげに言った。
(やめて!)
僕も声を潜めた。
(何がやめてだよ!)
(…バカだった…)
母さんは耐えられないのか、手で目を伏せた。
(今さら…僕の顔見ろよ…さあ!)
額が汗ばんでる。伏し目がちに僕を見た。
(本当なら…マコトと今頃…)
母さんは泣きそうな顔…
(お願い…それ以上…言わないで)
(今日は誕生祝いで……くそっ)
(落ち着いて話そう…)
落ち着け?僕がどんなに辛いか、わかるか?こんなふざけた小道具がありながらよくもそんなこと!
今それを思い知らせてやる!
ポッケのリモコンのスイッチを…入れた。
(!…)
母さんの肩がピクと動いた。
(こんな小道具…使って…!)
(…止めて…)
(嫌だ…)
母さんは少し震えてる…
(これで…マコトと燃え上がるつもりだったんだろう!?)
(……や…めなさい)
母さんの顔が真っ赤になっている。
こぶしを握り締めて体を固くしている。
(ん…)
甘い声が…
確かに聞こえた…



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