「バカ!」
「な…何勝手に入ってんだよ…」
「勝手なのは…どっちよ!」
美咲は泣き出した…
まずい…悪かった
オレはあわててトランクスを持ち上げ、美咲に向かう…手を伸ばしかけたが、すぐ遠慮して引っ込めた…
「ごめん…」
「信じられない…信じられない…」
「ごめん…許せよ…」
「許せない…」
しばらく二人とも動けなかった…
美咲のしゃくりあげる声…
「…いつから…いたんだ…?」
「…さっき…お兄ちゃんが一階にいた時から…」
「…コイツのこと…知ってたのか…?」
「…何日か前に…」
美咲は赤い顔して…拗ねたように言った。
「…すまん…」
「……」
オレは何を言葉にしていいのかもわからない
『お兄ちゃん…来て…』
二号が、タイミング悪くしゃべった…
「ほら…人形が…呼んでるよ!」
『お兄ちゃん…早く…』
オレは、またあわてて電源を切った…
しゃくりあげる声で美咲、
「変態!最低よ」
「…すまん今、スイッチ切ったから…」
「お兄ちゃんなんか死んじゃえ!!」
「ごめんって…」
「ほら…人形と仲良くすれば!」