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星に願いを NO.12

小椋都  2007-02-10投稿
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私は秀太郎と一緒に住む事になった。母から連絡など一切なかった。むしろ、男を連れ込むには都合がいいだろう。

夏休み明けには自立できるだけの資金も貯まる。それまで秀太郎に甘えることした。

私は毎朝起きて、朝食を作り、学校へ行き、バイトへ行って、夕食を作る。休みの日には洗濯と掃除をする。その繰り返しだった。

一方、秀太郎は私が作ったものを食べ、学校へ行き、バイトへ行く。だが時折、バイトを休み、長くて2日帰らない事もあった。

彼女がいる様子はなかった。最も彼女などいる家に一応女である私を入れる訳がない。

また、秀太郎は家事が苦手だった。けれど、私が何かしているのを見ると必ず手伝ってくれた。

そして、私たちは毎日同じベッドで眠り、私は必ず彼の腕を枕代わりにしていた。

特に緊張することは無かった。私たちは本当に友だちだった。

その頃には“伊吹くん”から“秀太郎”と呼び方は変わっていた。

20年生きてきて最も安心して生活ができていた時だった。

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