「秀太郎、がんばってね。」
私は秀太郎に笑顔を見せた。
「ありがとう。」
秀太郎も笑った。でも目の奥は少しだけ色がくすんでいた。
秀太郎がいなくなるなんて考えた事が無かった。ずっと一緒にいられると思っていた。
誰より大切な人。
私の大好きな秀太郎。
その夜、私は一人で泣いた。秀太郎には絶対に気づかれないように。
夏休みに入り、秀太郎は学校の手続きやカメラの仕事が忙しいらしく、あまり帰って来なかった。
一人で眠る私。
眠れない夜はあの行為をベッドでした。秀太郎を想いながら…。