理子は教室にひとりの女子となり、男子が全員帰ってきた。
「あれ?女子のみんなは?」
「・・・・・・」
「と、桐也?」
いつの間にかとなりのクラスの男子も少しずつ来ていた。いつも体育の終わりにはよく来るメンバーだが、今日は多い気もする。
「理子・・・・・・俺の言うこと聞いてくれ」
桐也は青ざめた顔になっていた。
「俺が入り口まで行ったら走ってこの教室から出てくれ」
「え??なんで?」
「いいから」
桐也は震えていた。
桐也が教室の入り口に立った。理子は出来る限り早く桐也の方へ駆け寄った。
瞬間、桐也が理子の手を取り、教室の外へ投げ出した。
「逃げろ!!!」
桐也は叫んだ直後男子の誰かに殴り倒された。
「!!!??え!!?」
理子は桐也のもとへ走った。
「どうして!?みんな!!?」
男子全員、隣りのクラスどころか学年中の男子が集まり始めていた。
「桐也、がっかりだぜ、最後に裏切るなんてな」
「まさかお前がねぇ」
「情が移ったか?ハハハ」
「委員長可愛いからねぇ」
「でも独り占めなんてしないよなぁ?」