ガラッ
「失礼しまーす…」
「おっ!来たな松沢!!こっちだ!!」
…うわっ!俺この人苦手なんだよなぁー…。
「この本をここに作者別に揃えて入れてくれ!
…え〜と、日野!一緒に手伝ってやってくれ!!」
そう言うと別の通路から
トコトコと眼鏡をかけた奴が歩いてきた。
「松沢を手伝ってやってくれ。」
「分かりました。」
…なん…か。
イヤ。なんて言うか…。
俺…ドキドキしてないか…?こぅ…可愛いって言うか、男なんだけど…やばい。
「松沢?何ボーっとしてるんだ!!早く終わらせろよ!」
「!?あ…あぁ、はい。」
「じゃあ後はよろしくな!頼んだぞ日野!」
「…はい。」
ガラッ
そう言うと先生は俺と日野二人を残して出て行った。
「…あの、始めよう?」
「えっ!?あぁ、うん!!!やるかっ!!!」
二人で本を順番に並べ始めた。
「あの…さ、日野は何で手伝ってんの?」
「俺一年のとき図書委員だったんだ。それであの先生に手伝ってくれないか、って言われて。」
「引き受けたんだ。もう図書委員じゃないんだから、断ればよかったのに…。」
俺はその後も日野と話してる間、ずっと緊張してた。