「睦又は今大事な時期だろう?進路を考える時期だ。羽衣音の体に溺れて、せっかく上がった成績を、下げてる場合じゃないだろ?羽衣音は、睦又が卒業するまでは、教師を貫くつもりだよ」
玲雄の目から、涙が溢れた。
「俺は、馬鹿だなぁ…」
いつも、いつも、羽衣音は玲雄の事を考えてくれていたのに…。
羽衣音をいっぱい、いっぱい傷付けた…。
「小峰先生、ありがとう…俺…羽衣音を信じるよ」
「そういうことは、直接羽衣音に言ってあげるといい…」
小峰は、玲雄の肩をポンポンと叩くと、生物室から出て行った。