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つれない御主人様 36

 2007-09-27投稿
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授業がやっと半分まできたとき、理沙が身を捩り始めた。

「…っ!!」

端から見れば椅子の座り心地が悪そうにしか見えないのか、誰も反応しない。

「理沙!」

小声で真衣は呼ぶが返事が無い。
耳を澄ますと、微かに振動音がする。
さらに衝撃的なものを真衣は見た。

近くを一瞬通った先生は誰にも見えないように、リモコンを持っていた。

真衣は先生を止めようとしたが、理沙がメモ書きを渡してきた。

“私たちがこの事を昼間の学校で言ったら、映像が全校に流されるって山内に”

要は逆らえないということだ。
真衣は恐怖より怒りが強かったが、理沙を助けてあげるすべが無かった。

「ぅ……っふ……!!」

理沙は涙目で真衣を振り返って、笑った。

そして。

もう一度先生が通り過ぎた瞬間、振動音が一番強くなった。

「!!!!だめ…あああああ!!!」

ガタガタっと音を立て、理沙は崩れ落ちた。

教室中がざわめいた。

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