お兄ちゃんは私の手を握って、言葉を探していた。
(ナナはもう17歳だろ?)
うなづく私…
(昔みたいな子供じゃないんだ。大人の女性なんだから…こんなコト…ダメ)
お兄ちゃんは私の手をいじいじしながらうわずった声で諭した。
罪の意識が押し寄せた。
…私とお兄ちゃんは、異性を意識してる…?
お兄ちゃんは少し複雑な表情で、ぎこちないおやすみを言った。
私は部屋に戻ってから、お兄ちゃんの体のぬくもりを思い出している…
ドキドキして、ベッドに入っても、眠れない。
今夜のこと…兄妹の愛情としては…やっぱりおかしい…?
あのまま、私の理性が切れてたら…お兄ちゃんが切れてたら…きっと、きっと!
私は…想像して息を飲んだ…
布団を被った!
今私…恐ろしいことを考えてる!
今まで、自分の気持ちをごまかしてたかも知れない…
息をひそめて…
指先が動いた…
ドキドキがうるさいくらい高まってる…
違う…違うの…
私…お兄ちゃんを取られたくないだけ…
決して、変な気持ちじゃない!
そのはず…そのはずなのに…
恐る恐る指先が…
息を殺して…私は下着の中で指をうごめかせた…誰にも知られないように…