真衣は目の前が真っ白になりかけたが、意識をかろうじて保った。
「ひぁ!はぁう!………!…ん……」
「有沢、最高だ!!うっ!!」
ようやく男が果てた。
ステージに横たわりながら真衣は日向野を必死で見つめた。
日向野も真衣を心配そうに見つめている。
(日向野く………早…く)
真衣は虚ろな目のまま、温かい精液がナカに出されたのを感じた。
もう入りきらない精液が割れ目から漏れ出していた。
と、よく群集を見るとみんな財布を持ち出し中身を見ていた。
もう大金を持っている人がいないんだ!
(日向野くん!!お願い!!)
そのとき、日向野は手を挙げた。
その手には…。
「つ……通帳でもいいのかな」
群集はどよめいた。
あの山内が目を丸くしていた。
日向野は山内に通帳を投げ、ステージに上がった。
山内は通帳の額に言葉を失っていた。
「ず……っと………こうしたかったの…………あなたと」
「有沢、大好きだよ。帰ろう」
真衣は一番大切な人と一つになって、ようやくこの行為が心の底から気持ちいいと理解した。
誰に見られていても、日向野と一つになれたことで十分だった。
「あっ!!日向野くん!!もっと!!!もっと強くして!!」
日向野は真衣をくるむように抱きしめ、軽く二回キスした。
「俺たち、もうずっと一緒だな…!」
「うん、ずっと…!!!一緒に!!イキそ………ああ……日向野くぅぅぅん!!!!」
「有沢っ!!」
ステージ上は衝撃で音を立てていた。
群集は息をのんでいた。
「大好きっっ!!!!」