夜出ることもまばらになり、家にいる時はずっと部屋で寝てる…
何かあったのか…ひょっとして…
「おはよ」
あれ…
今日はパジャマじゃない。
怪訝そうなオレに答えるように、姉ちゃんは部屋に入れてくれた。
「別れたんだ。」
強がって吹っ切るような言い方だった。
「一応…結論出たんだ?」
「うん」
だいぶ辛かったんだろうな…
「もうあの仕事も今月イッパイでやめることにした」
「吹っ切れた?」
「ああ!吹っ切れたよ!心配した?」
「ぜ〜んぜん」
「この!」
よかった…姉ちゃんが無事で…
頭をはたく姉ちゃん。ホントに素行の良くない姉貴だ。でも、なんだか嬉しかった…
今度の部屋はシックな感じ…料金の割りには高級感があった…
が、オレはやっぱりそわそわしていた。
もうすぐ来る…
シャワーで念入りに体を洗い、歯も磨いた。鼻毛のチェックは…と鏡の前で顔を伸ばしてると、
ピンポーン
は、来た!
「こんばん…わ?」
目を丸くしてる…
「また来たの〜?」
「来ちゃったあ」
ふう…とため息つきながら部屋に入る。
携帯のボタンを押し始めた。