「今度の大会、出るの辞めてね。そうしないと、この写真ばらまくね」
写真を撮っている部員がシャッターを押しながら、笑う。
俺が出ないと、確実にG中に負ける。
自意識過剰でもなんでもなく、それは真実だ。
去年までうちの中学の野球部は、弱小チームだったのだ。
それを、強豪G中学からライバル視されるまで強くしたのは、俺と葵の力だと思っている。
「嫌だ…ばらまかれるの…嫌…」
「じゃあ、辞退してね」
G中のキャプテンが、俺の胸に舌を這わせながら言った。
「んっ…あっ…それも、嫌…」
「じゃあ、もっと恥ずかしい写真、撮ってもらおうねぇ〜?」
俺に指を突き入れていた男が、俺のズボンと下着を脱がした。
ズッ…
「えっ?やっ…」
俺の中に、指とは違う物が入る感触がした。
「やあっ…あぁんっ…」
ズッ…ズブッ…
男の物が、遠慮無しに入ってくる。
前からは、キャプテンが俺自身に、舌を這わせている。
「はっ…んっ…だめ…」
カシャカシャ…
男をくわえ込み、悦んでいる姿を、カメラに収められる。
「あっ…あぁんっ…こたろ…虎太郎、助けて!」
快感に負けて、理性が失う前に、俺は来る筈もない男の名前を叫んだ。
「虎太郎って、パパじゃん?ファザコンなわけ?」
後ろから、俺を突き動かしている男が、笑う。
俺達の関係がばれた?
「パパと、こんな事やってたりして…?」
俺から口を離し、キャプテンが、俺を見上げる。
「違っ…」
ドカッ…
「そんな関係で、悪いかよ!?」
カギが掛かっている筈のドアが開く。
そこに立って居たのは、虎太郎だった。