いや…っ…また…?
高津 美砂は顔をしかめため息をついた。
今どき珍しく長いミツアミに眼鏡という絵に書いたような「真面目少女」だが、その顔立ちはあどけない。
化粧などしなくとも美しい白い肌に、ポッテリとした朱い唇が、なんとも言えない若い色気を漂わせている。
そんな少女なので、電車での痴漢はしょっちゅうだった。
その度に、美砂は我慢していた。
気味悪くとも、生来の内気さが、叫ぶのを躊躇わせていたのだ。
グレーの制服の上からゆっくりと尻を触ってくる…大きな手だ。
いや…今日はなんか、いつもより図々しい!
いつもはたいてい服の上を摩るだけ。
が、今日の男はいきなりスカートを捲くりあげた
う…嘘!嫌だっ…!!
冷たい指が、パンティの上に触れる。
どうしよう?
頭は完全にパニック、オロオロしているうちに長い指が優しく…膝裏から内股にかけて、つぅっと滑っていく。
…っっ!
くすぐったい。触れるか触れないかの優しいタッチ…男が完全に真後ろに移った気配がした。
左手がそっと、ブレザーの中に侵入してくる。
大きくてはちきれそうなおっぱいに柔らかく添えられた。
「…いや…」
美砂の囁きなどまったく効果はない。
背中にあるホックを、男の指が魔法のように外してしまう。
圧力のなくなった双丘は薄いブラウスに張り付いた。
「あっ…」
男の手の平にじかに包まれた胸。三回ほどSEXの経験はあったものの、彼には悪いが一度もいいと思ったことはなかった。痛いくらい揉まれた胸や単に突っ込まれて果てた彼…大好きな彼だが、SEXは恐怖でしかなかった
しかしこの男の手は、まったく違っていた。
指で円を描くように、外側から内側へとゆるやかにうごめく。
硬い蕾のような乳首に指先が触れた途端、電撃のように身体が震えてしまった。
「あっ……っ」
やわやわと揉まれた胸から、美砂が感じたことのない感覚が芽生え始めていた。