それから毎日
詩喜と昼休みを過ごすようになり、普通に「友達」と呼べる仲になった。
そしてこの日も俺は、
いつも通り会話を始めた。
「詩喜って何処の中学だった?」
俺が聞いた瞬間に、
詩喜の表情が冷たくなった気がした。
「……S中。」
「S中?…あそこって、
確か男子校だよな?」
「うん。」
「へぇ…男子校だったんだ
どんな感じだった?」
「…忘れた。」
この素っ気ない返事に
俺は、もしかしたら聞いてはいけない事を聞いてしまったような…そんな気持ちになった。
いつもは素っ気なくても
もっと会話をちゃんと
楽しんでるように見えていた…
「………ごめん。」
つい罪悪感からか謝ってしまった。
「えっ?…なんで?」
「ぇ、なんか…なんとなく…。」
詩喜の驚いた顔に、
可愛いなぁ…と思いながらも、返事に戸惑っていたら
詩喜が小さく笑った。
「洋明は面白いね。
後、不思議…。
俺ってさぁ、女顔だろ?」
「?そうだな。」