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バレンタインデー 15

管理人  2006-02-14投稿
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まだ泣き止んでいない佳織の手を引いて、外に出た。
佳織はタオルで顔を隠していた。
「俺、部室に鞄とりにいってくるわ。
佳織のも持ってきてやるから、ここで待ってな?」
『こくり』と頷く。俺は急いで部室に鞄を取りに行き、佳織のもとへ戻った。
「待たせたな。・・・アパートかえっぞ。」
「うん・・・」
少し落ち着いたのか、もう泣いている様子は無い。・・が、目は真っ赤だ。
「あ、ちょっと待って。」
「ん?どうした?」
「吉村さん・・・・に、・・・・ね。」
そういって佳織は倉庫の中の吉村さんのところに行った。
そして、まだ腹を抱えて痛がっている吉村さんに声をかける。
「先輩!」かなり怒っているかんじだった。まぁ、無理はない。
「ゲホッゲホッ・・・・か、佳織ちゃん。ご・・・ごめ・・・・・」
半笑いで、たいして反省してもいないようすで佳織に言う。
「土下座してください。生半可な謝罪なんていらないんです!!」
昔からかなり気が強い佳織、近所のヤンキーが夜中にバイク乗り回してると
すぐ文句言いに行ったり、生徒に手を出そうとしていた先生のことを校長に話しにいったり、
不登校になった女子の事を十数人のいじめっ子に1人で問い詰めて謝罪にいかせたり・・・
とにかく、すこしぐらいのことでへこたれるやつじゃない。
いまはもう『良い主婦』ってかんじだが、佳織のおばさんも
昔は結構すごかったらしいからな。
娘にもそういう血が流れているのだろうか・・・。
『さすが・・・』と思ってみていると、先輩はすんなり土下座した。
「ほ、ほんと・・・もうゴメン、もうしないから・・・」
反省の色なんてどこにも見えないが、とりあえず吉村さんは土下座をした。
「・・・頭あげてください、先輩」少し穏やかな声で佳織は言った。
許してもらえたと思ったのか、吉村さんは頭をあげる。

※2ちゃんねる

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