いつのまにか時間がたち、昼休みになっていた。
様子を見に来たノリと一緒に保健室から出るとき、
先生が俺の腕を引き…
「…いつでも来てね。
ずっと待ってるから…。」
そう先生がノリには聞こえないように呟いた。
俺は無言のまま保健室を出た。
「大丈夫だったか?」
「ぁぁ、もう大丈夫!」
「そっか。…………アイツに、何もされなかったか?」
一瞬、心臓が跳ねた。
怪我をして保健室に行ったのに、殆どの時間は先生に抱かれ…、しかもろくに拒まず受け入れていた………
なんて、そんな事実を話せるはずがなかった。
「うん、別に何もされてないよ…。」
微笑みながら言ったけど、上手く笑えてるかな…。
「…ならいいけど。
なぁ、これから屋上行かね?」
「屋上?…うん、いいけど。」
階段を上り、
屋上の古い扉を開けると、
綺麗に晴れた空が広がっていた。
俺たちの他には誰もいない
壁にもたれたノリが
口を開いた。
「隼。………お前、なんかあっただろ?」