なんだか熱い…
説明のしようがないが…
涼子は胸騒ぎを覚えた…
信じたくはないが、割り切れない熱いものが涼子の下半身を襲い始めている…
思えば、自分の性器を…あんな風に愛撫した息子…
今、それさえ禁じられて、ぶつけようのない思いを視線にあらわにしている…
そしてひょっとしたら…見えないコタツ布団の中で…
涼子は手を…太ももの上で握り締めていた…。
微かに甘い吐息を漏らす息子…
恍惚の目が見え隠れする…
…裕之が何をしているのか…明らかだった…
猛烈に恥ずかしい…
でも、
よしなさい、そんなこと…
そう言ってしまうのはあまりにも可哀相な息子…
しかし、彼女を悩ませるのはそんなことより…
涼子は急に立ち上がった。
裕之の目が、立ち去る自分に追いすがるのもわかっていた。
けれども、涼子は黙ったままリビングを後にする…
彼女はトイレに駆け込んだ。
なんてことだろう!
誰にも悟られたくない!
主人を愛してる!
主人以外の男など考えたこともない、ましてや腹を痛めた我が子なんて!