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家族愛 41

ザクロ  2009-01-06投稿
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ドアを開けると、リビングのような大きな部屋…
そこはカラオケセットが置いてある手前の部屋…
ドアがもう一つあって、さらに奥にも部屋が続いている。
雨音さえ聞こえない、やたらに静かな部屋…

スリッパに履き替えて、奥の部屋を覗いた。

薄暗い間接照明…

大きなベッドが部屋の大半を占めて…
枕が二つ…きれいに並べて置いてある…

真弓は立ちすくんだ…

(…ここ…)

戸惑う真弓の後ろから…孝行は肩に手を置いた…

二人はぎこちない足取りで取りあえずベッドに座った…

ベッドを取り巻く壁面の鏡…
(……どうして…?)

(………)

(寄るトコ…って、ここ…だったの?)

(………)

(何か…言ってよ、お父さん…)

孝行は…葛藤していた…

我が子を…
実の娘を…本気でこんな所は連れ込んでしまうなんて…

(おねだりのかわりってこと…?)

そんなことは考えなかった。それじゃ人でなしだ。
でも…もうとっくに父親失格だ…今さら格好つけても仕方ない。

少しでも、こんなことを想像したのは確かだ…
孝行は開き直った。

「ああ。そうだ…」

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