母の声が…女に変わり始めるるのが真弓にもわかった。
(裕之のヤツ…)
切なそうだが、もうあきらめた父。
(やっぱり…元になんか)
孝行は真弓を見つめた。
真弓は父の手を握った。
ベランダを抜けて寝室に逃げる涼子を裕之が追う。
ドアは開いてる。
音に移動に気付いた孝行と真弓。手をつないで部屋の様子を伺う…
「ん!…裕之…」
父娘が覗いているのかどうかなんて、今の裕之にはわかっていない。裕之はただ母親の唇を吸う!
ポカンと二人を眺める父娘…
涼子は辺りを伺う。ドアが開いてる!
「裕之…やめなさい…ほら、ドアが開いてるじゃないの」
「構うもんか!…父さんだって真弓と…」
「ダメよ、二人がいるのにそんなこと…」
(わかってる…ちょっとだけ、ちょっとだけだよ)
ベッドに座らせ、裕之は熱いキスを浴びせる。
(ダメ…ダメ…ああ…)
首筋に長い舌を這わせる裕之…
涼子の太ももを恋しそうに撫で回す…
裕之は、唇を完全に密着させた。
(ん…)
……長いキス……長い………
(んフ…)