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魔女【35】

CORO  2009-08-08投稿
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中学三年生になったあたしは、
自分で言うのはちょっと抵抗あるんだけれど、
かなり『いい女』に成長していた。


身長は150センチで相変わらずチビだけど、

B85、W56、H80と、
均整のとれたボディーは、中学生離れしていた。

(?現在のJCは、背も高く、スタイルも抜群の女の子が多いが、この作品の時代のJCなんて、殆どガキみたいだった)


顔立ちもまあまあだったから、

あたしに告白してくる男子は、結構多かった。


だけど、
あたしにはパパがいる。

当然、彼氏を作るなんて考えられなかった。


それに、

セックスの喜びも、
そこから派生する苦しみも経験してしまったあたしにとっては、

同級生は子供っぽ過ぎて、
恋愛対象にはならなかった。



微妙なバランスの上に成り立っていた、
小さな幸せが崩れ始めたのは、
冬休みが間近に迫った、12月だった。


その日は、友達と忘年会。

みんなでカラオケで騒いで、
初めてのお酒に、ちょっといい気分になって、
あたしは駅で電車を待っていた。


パパには、ちゃんと、帰りが遅くなるって言ってたけど、

早く逢いたくて、二次会は断って帰ることにした。


反対方向に向かう電車が来て、

あたしは何気なく向かい側のホームに目をやった。

そして、電車が発車したあとのホームに、
パパの姿を見つけた。


知らない女の人と、親しげに腕を組んでニコニコしてるパパ…。


どう見ても、ただの友達じゃなくて、
明かに恋人同士…。

パパ……、どうして。

あたしの中で、何かが切れた。


あたしは、二人の後を追って、改札を出た。


パパと女の人は、
繁華街とは逆の、住宅街へと入っていく。


何処へいくんだろう?



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魔女【1】のページ
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