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青 2

たま  2009-08-31投稿
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「あ、ちょっと待って!」


呼び止めようと放った声が
相手に届く事は無かった。



『またね。』




彼は綺麗に頬笑みながら
そう言った。

必ずまた会える。





また…会いたい。






俺は自分の首にかかった
マフラーに顔を当てた。





煙草の匂いだ。




握られた手が熱い気がする。


心臓がさっきからうるさい。





名前…知りたいな。











それから毎日、同じ時間に同じマフラーを持って同じ場所で彼を待った。







「君は…。」



そして彼は3日後に再び俺を見つけてくれた。


「あ、あの…。」


どうしようもなく心臓が騒ぐ。


声が掠れる、手が震える。


「これ、返さなきゃと思って。」


紙袋に入った青いマフラーを差し出す。


「これは、君にあげたつもりだったんだけどな…。

少し時間はある?」



「…はい、あります。」



「良かった一緒にお茶でも飲まないか?いい雰囲気の喫茶店が近くにあるんだ。」


どうしよう…緊張する。



「俺なんかでよければ…。」

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