良夜。
オタクで、地味な僕の親友。
そんな一番身近な友達と僕はいま、キスをしているのだ。
ひょんな成り行きから。
はだけたシャツの隙間に
手を差し入れる。
唇のなかで踊っていた舌が、ビクッと跳ねた。
「ダメ」
舌が邪魔で「らめ」に聞こえて、僕は何かのスイッチが入ってしまった。
完全にアウトだ。
僕は、親友に欲情している…可愛くて仕方ないと思っている。
「良夜、実地しとこ?」
手が、良夜の小さな粒みたいな乳首に触れる…ビクウッと激しく反応して唇が完全に離れて糸を引いた。
「奏太…?」
疑問符が僕をオカシくしたんだろう。
指が勝手に良夜の粒を摘まんでしまう。
良夜は女の子みたいに、のけぞって「ヤッ…」と喘いだ。
「良夜、感じてんの?」
乳輪を指でなぞる。
前にみたAVでやってた。
良夜は女優顔負けに喘いでいる。
「アア…ヤア…俺、ヤバいよう…」
「ヤバい?…良夜、可愛い…」
ついに言ってしまった。
でも実際、可愛い。
好きも嫌いもなく、単に可愛い。
自分の指で感じてくれる相手を無性に可愛いと思うのは、自然なことのように思う。
…たとえそれが、親友であっても。
正常な思春期の男の子が正常な対象ではない相手に欲情している。
これも仕方ない。
全て、運命のイタズラ。
…。